　今年の10月5日から、みなさまのご自宅に「マイナンバ－」が記載された「通知カード」が届き、来年1月からマイナンバ－制度が始まることになります。
　そもそもの導入のきっかけは、誰のものか分からない年金記録が5000万件も旧社会保険庁に存在していた為、国民一人一人に番号を付せばこんなことは起こらないだろう。という国側の責任転嫁がきっかけで考案された制度です。
　導入の目的は行政手続の無駄の排除、手続簡素化による国民負担の軽減、適切な所得の再分配と社会保障を受ける権利を守ると言われていますが、課税もれの補強と社会保険料徴収の強化は明らかです。

　行政手続の簡素化といいますが、私達は一年間に何度お役所に行く用事があるのでしょうか？
　サ－ビス向上させるなら法律変えて土曜日の午前中くらい窓口開けるようにしてチョです。

　この制度のため結構受忍しなければならないことが生じます。
　例えば、10月5日以降に送付されてくるものはただ番号が記載された「通知カ－ド」なるものです。
　これを写真入りに格上げするには「個人番号カード」に変更しなければなりません。
　当然､パスポ－トと同じく本人が取りに行く必要があります。
　またこのカード10年ごとの更新があります。

　また年末調整の時には、扶養家族全員のマイナンバ－を会社に教えなければなりません。
　今のところ、年金、雇用保険等の社会保障と税金そして災害対策となっていますが、将来的には金融機関、医療機関の情報なども加わるそうです。

　マイナンバ－を役所のパソコンからポンポンと入力するとその人の生年月日、家族構成はもとより病歴、銀行の取引記録､申告納税額までわかってしまうようになります。
　その為、私たち税理士が正当な理由なく個人情報を第三者に提供すると4年以下の懲役又は200万円以下の罰金又はその併科と厳しい罰則が課されます。

　このようにこのナンバ－を取扱う民間人には厳しいお仕置きを定めていますが、もし国側からその情報が流失したらどうなるのでしょうか？
　6月1日、125万件の年金加入者情報の流出が発生しました。
　元々役所側の都合で導入し民間には厳しい罰則を設けていながら、ずさんな管理で情報が流れても結局誰も責任をとってくれません。
　今回の年金流出の件もあと始末は税金からです。
　年金機構のトップあたりが辞任して「おしまい」では納得できない感じです。

　法律は施行されてしまいましたが、もうちょっと国側のセキュリティを固め取扱う人の意識を向上させてから導入した方が良かったと思います。

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