　今回は少し経済の状況についてお話しようと思います。
　バブル崩壊から平成１４年ごろまでの状況を一口に言うと次のようになります。
　バブルが崩壊した→　地価、株価が下落する→　多くの人が消費や投資の抑制する→　企業が利益確保のためリストラを行う→　不況になる→　不況下ではオフィスビルなどの需要が減少し、不動産収益が低下する→　地価が下落する。
　株価の下落により金融機関の不良債権の原資となる有価証券の含み益が減少する→　金融機関は自己資本比率を維持するため貸し渋り、貸し剥しを行う→　企業の設備投資が減少し、またまた企業の業績悪化が進む→　経済が縮小する→不況になる。
　というように螺旋階段をクルクルまわるように、別のいい方をすれば舞い落ちる木の葉のようにヒラヒラひらひら奈落の底に落ちていったのでした。

　その後平成19年頃まで緩やかな景気上昇が続きます。
　そして、アメリカでのリーマンショックでまた大幅に景気が後退しました。
　リーマンショック・・・一口で言えば所得の少ないサブプライム層に住宅ローンを貸し付ける。その債権は証券化されて、金融商品として投資家に販売される
　平成８年から平成１８年までの間に110だったアメリカの住宅価額指数は200まで上がります。
　その理由～アメリカは一年間で300万人口が増加しています。
　日本で言うと仙台市、千葉市が毎年３つ誕生する感じです。
　現在の人口は３億人ですが2050年にはこのまま増加すると4億人となる計算になります。その人たちが住宅、車、パソコンを求めたらどうなるでしょう。
　アメリカの住宅市場はまだまだ需要があると誰もが考えてもおかしくありません。
　これがバブルの原因です。
　住宅価額が上昇する　⇒　転売や担保余力の増加で再度借入れを増やす　⇒
　その金を消費に使う・・・日本のバブルと同じ（笑）
　しかし平成２０年９月バブルが崩壊してしまいました。
　アメリカの４番目の証券会社が64兆円の負債を抱えて倒産これがリーマンショックです。

　「ウオールストリート」という映画で主人公のマイケルダグラスが学生相手に話すせりふがより明確に表現しています。

　今や欲は合法　無一文のバ－テンダ－が手付金も打たずに無謀にも３軒の家を購入する。君らの親は欲から２０万ドルで買った家のロ－ンを２５万に組み替え浮いた５万ドルでショッピング
　まずは　プラズマテレビ　ケ－タイ　パソコン　ＳＵＶの新車　ついでに別荘も・・・。
　この国の不動産は上がる一方なんだから政府も欲に駆られて９．１１の後､銀行利息を１％に下げた。
　再びショッピング・ブ－ム
　何兆ドルの担保を表すきれいな名前　
　ＣＭＯ（不動産担保証券）　　　ＣＤＯ（債務担保証券）・・・。
　真実を知っている人間は世界で７５人くらいだ。

　そうなるとどうなったか・・・

　アメリカ人の多くが住宅ローンを払えなくなる　⇒　テレビや自動車も買えなくなる　　⇒　　日本やアジアの自動車や家電が売れず日本に影響がでる　⇒日本のアジア諸国への主力輸出品である資本財（樹脂や液晶パネル、機械部品）も売れずに影響がでる。

　その上米国の投資家が米国から資金を引き出し、日本に資金を移動そのため激な円高になり、輸出企業は大赤字となる

　アメリカは日本のバブルを学習しなかったのですね。

山田修税理士事務所　　川崎市麻生区万福寺1-12-21 ヴィークコート新百合ヶ丘101号

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